ユーザー事例

日産,エンジン制御ソフトウェアの開発とテストを加速

課題

エンジン制御ソフトウェアの開発とテストを加速

ソリューション

万博1manbetx仿真软件と动力Blocksetによるエンジンモデルの構築,各エンジンバリアントに応じた自動リサイズ,およびMILと边境テストにおけるこれらの再利用

結果

  • エンジンバリアントのモデル作成を数日から数時間に短縮
  • コーディングコストを約1/3に削減
  • 边境の準備期間を大幅に短縮

“万博1manbetx仿真软件と动力Blocksetを使用して,動的なエンジンリファレンスモデルから開始し,複数のエンジンバリアントに応じた自動リサイズを行い,リサイズ結果のモデルをMILと边境の両方で再利用することが可能になり,作業期間が短縮され,エンジン制御ソフトウェア全体の品質を改善することができました”

日産自動車株式会社、加藤浩志氏

动力总成Blocksetによる動的エンジンモデル


日産自動車株式会社(以下,“日産”)は,2022年までにニッサンインテリジェントモビリティを軸にした商品ラインナップの強化でコアモデル全ての刷新をし,20以上の新型車の投入を行う計画です。この目標の達成のため,日産のエンジニアはMATLAB®と仿万博1manbetx真软件®のモデルベースデザインを使用して,エンジン制御ソフトウェアの開発および検証にかかる時間を削減しています。

日産は仿万博1manbetx真软件のシミュレーションを用いて,アプリケーション層にある全て仿真软件で記述されたソフトウェアコンポーネント(SW-C)をプラントモデルと組み合わせて評価しています。拡大する製品ラインにおける多数のエンジンバリアントに対応するため,日産のエンジニアは,万博1manbetx仿真软件および动力Blockset™を使用してエンジンモデルのバリアントを開発する標準化されたワークフローを確立し,モデルインザループ(MIL)テストとハードウェアインザループ(边境)テストを実施しています。

日産のパワートレイン技術開発本部主管である加藤浩志氏は”动力Blocksetの動的エンジンモデルを出発点として用いることで,プラントモデルのバリアントを効率的に作成して調整することができました”と述べています。“MILと边境テストで同じモデルを使用できるため,必要となる労力を大幅に削減し,開発を加速することができました”

課題

日産のエンジン制御ソフトには,1500近いSW-Cが組み込まれています。日産のエンジニアは,排気量,気筒数,配置,最大トルクのバリエーションがある複数のエンジンについて,シミュレーションを用いてそれぞれのSW-Cを評価しています。以前は,エンジンモデルのバリアントのパラメーターをエンジニアが手動で調整していました。そのモデルを使用したシミュレーションでは,計算負荷が大きく,シミュレーション時間が非現実的に長くなってしまいました。一方,単純なモデルは,高速でシミュレーションが行える反面,正確性が十分ではありませんでした。

MILと边境テストに異なるツールセットを使用していたため,日産のチームはリアルタイムの边境テストを実施するために,全く新しいプラントモデルを作成する必要がありました。作業の重複をなくし,テストスケジュールを短縮するため,MILと边境テストの両方に同じプラントモデルを使用したいと考えていました。

ソリューション

日産は仿万博1manbetx真软件と动力Blocksetによるモデルベースデザインを用いて,パワートレインを制御するアプリケーションソフトウェア(ASW)を開発し,テストしました。この反潜战には,サプライヤーからの個別のSW-Cも一部含まれています。

日産のエンジニアは,エンジンプラントモデルのベースとして,动力总成BlocksetのSI发动机测功机参考应用を使います。调整发动机機能と调整控制器機能を使って,気筒数やエンジン排気量の設定に基づいて,エンジンモデルのリサイズとキャリブレーションパラメータの調整を自動で行います。必要に応じ(たとえば排気ガス再循環(EGR)やターボチャージャーのサブシステムをモデル化する場合など),エンジニアがモデルに追加の調整を加えます。

エンジンモデルの検証のために,前出の参考应用に組み込まれたテストを実行し,シミュレーション結果のエンジントルクや他の性能指標を確認します。次に,検証済みのエンジンモデルをコントローラーモデル,トランスミッションモデル,および単純な車両モデルと組み合わせて,仿万博1manbetx真软件でシステムモデルを作成します。

エンジニアは,MATLABで開発した自動テストのフレームワークを用いてMILテストを実施し,コントローラーモデルが仕様を満たしているかどうかを確認します。このフレームワークは,テスト条件を設定し,シミュレーションを開始し,結果を可視化するためのグラフを作成します。

边境テストの準備では,仿真万博1manbetx软件编码器™を使ってエンジンモデルからコードを生成し,dSPACE®ハードウェアに展開します。リアルタイム边境環境でも,MILで用いたものと同じテストケースを実行します。

日産は既にこのワークフローを量産車のエンジン制御ソフトウェアの評価に利用しており,今後の新型車での边境やMILテスト用のプラントモデルの開発にも利用する予定です。

调整发动机機能のユーザーインターフェース

結果

  • エンジンバリアントのモデルの作成時間を数日から数時間に短縮。“以前は,エンジンモデルを新しいエンジンバリアントに変更するために数日かかっていました。しかし現在では,动力总成Blocksetを用いることにより数時間で調整を行うことができます”と加藤氏は述べています。“結果として,品質を落とすことなく反潜战の開発を加速することができました”
  • コーディングコストを約1/3に削減。“万博1manbetx仿真软件で制御反潜战をモデル化し,モデルを実行可能な仕様として用いることで,OEMとサプライヤーの間で起こりうる誤解を解消しました”と加藤氏は述べています。“さらに,モデルからコードを生成することで,ハンドコーディングから起こるバグやヒューマンエラーをなくすことができました。このような改善によって,開発コストのうちコーディングに関しては約1/3に減少し,開発期間が短縮されました”
  • 边境の準備期間を大幅に短縮。“万博1manbetx仿真软件と动力Blocksetを用いることで,MILと边境テストで同じモデルを使用することができます”と加藤氏は述べています。“両方の環境で共通のテストケース,プラントモデル,およびツールを使用できるので,边境テストに必要なエンジニアリング時間を1週間から1日に短縮することができました”

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