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cdf

説明

y= cdf(name,x,A)は、nameおよび分布パラメーターAで指定された 1 パラメーターの分布族について、xの各値で評価した累積分布関数 (cdf) を返します。

y= cdf(name,x,A,B)は、nameと分布パラメーターAおよびBで指定された 2 パラメーターの分布族について、xの各値で評価した cdf を返します。

y= cdf(name,x,A,B,C)は、nameと分布パラメーターABおよびCで指定された 3 パラメーターの分布族について、xの各値で評価した cdf を返します。

y= cdf(name,x,A,B,C,D)は、nameと分布パラメーターABCおよびDで指定された 4 パラメーターの分布族について、xの各値で評価した cdf を返します。

y= cdf(pd,x)は、xの各値で評価した確率分布オブジェクトpdの cdf を返します。

y = cdf(___,'upper')は、極端に上裾にある確率をより正確に計算するアルゴリズムを使用して cdf の補数を返します。'upper'は、前の構文のどの入力引数にも従うことができます。

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分布名'Normal'と分布パラメーターを指定して、正規分布の cdf 値を計算します。

cdf を計算する値が含まれている入力ベクトルxを定義します。

x = [-2,-1,0,1,2];

平均 μ が 1、標準偏差 σ が 5 に等しい正規分布の cdf 値を計算します。

mu = 1; sigma = 5; y = cdf('Normal',x,mu,sigma)
y =1×50.2743 0.3446 0.4207 0.5000 0.5793

yの各値は、入力ベクトルxの値に対応しています。たとえば、"x"値が 1 の場合、対応する cdf 値"y"は 0.5000 です。

正規分布オブジェクトを作成し、そのオブジェクトを使用して正規分布の cdf 値を計算します。

平均 μ が 1、標準偏差 σ が 5 に等しい正規分布オブジェクトを作成します。

mu = 1; sigma = 5; pd = makedist('Normal','mu',mu,'sigma',sigma);

cdf を計算する値が含まれている入力ベクトルxを定義します。

x = [-2,-1,0,1,2];

"x"の値における正規分布の cdf 値を計算します。

y = cdf(pd,x)
y =1×50.2743 0.3446 0.4207 0.5000 0.5793

yの各値は、入力ベクトルxの値に対応しています。たとえば、"x"値が 1 の場合、対応する cdf 値"y"は 0.5000 です。

レートパラメーター λ が 2 に等しいポアソン分布オブジェクトを作成します。

lambda = 2; pd = makedist('Poisson','lambda',lambda);

cdf を計算する値が含まれている入力ベクトルxを定義します。

x = [0,1,2,3,4];

xの値におけるポアソン分布の cdf 値を計算します。

y = cdf(pd,x)
y =1×50.1353 0.4060 0.6767 0.8571 0.9473

yの各値は、入力ベクトルxの値に対応しています。たとえば、x値が 3 の場合、対応する cdf 値yは 0.8571 です。

また、確率分布オブジェクトを作成せずに同じ cdf 値を計算することもできます。関数cdfを使用し、レート パラメーター λ について同じ値を使用してポアソン分布を指定します。

y2 = cdf('Poisson',x,lambda)
y2 =1×50.1353 0.4060 0.6767 0.8571 0.9473

cdf の値は、確率分布オブジェクトを使用して計算した値と同じです。

標準正規分布オブジェクトを作成します。

mak pd =edist('Normal')
pd = NormalDistribution Normal distribution mu = 0 sigma = 1

x値を指定し、累積分布関数を計算します。

x = -3:.1:3; p = cdf(pd,x);

標準正規分布の累積分布関数をプロットします。

plot(x,p)

Figure contains an axes object. The axes object contains an object of type line.

3 つのガンマ分布オブジェクトを作成します。1 つ目では、既定のパラメーター値を使用します。2 つ目では、a = 1b = 2を指定します。3 つ目では、a = 2b = 1を指定します。

pd_gamma = makedist('Gamma')
pd_gamma = GammaDistribution Gamma distribution a = 1 b = 1
pd_12 = makedist('Gamma','a',1,'b',2)
pd_12 = GammaDistribution Gamma distribution a = 1 b = 2
pd_21 = makedist('Gamma','a',2,'b',1)
pd_21 = GammaDistribution伽马分布= 2b = 1

x値を指定し、各分布の累積分布関数を計算します。

x = 0:.1:5; cdf_gamma = cdf(pd_gamma,x); cdf_12 = cdf(pd_12,x); cdf_21 = cdf(pd_21,x);

形状パラメーターaおよびbに異なる値を指定する場合は、プロットを作成してガンマ分布の累積分布関数の変化を可視化します。

figure; J = plot(x,cdf_gamma); holdon; K = plot(x,cdf_12,'r--'); L = plot(x,cdf_21,'k-.'); set(J,'LineWidth',2); set(K,'LineWidth',2); legend([J K L],'a = 1, b = 1','a = 1, b = 2','a = 2, b = 1','Location','southeast'); holdoff;

Figure contains an axes object. The axes object contains 3 objects of type line. These objects represent a = 1, b = 1, a = 1, b = 2, a = 2, b = 1.

0.1 および 0.9 という累積確率でパレート分布の裾を t 分布にあてはめます。

t = trnd(3,100,1); obj = paretotails(t,0.1,0.9); [p,q] = boundary(obj)
p =2×10.1000 - 0.9000
q =2×1-1.8487 2.0766

qの値での累積分布関数を計算します。

cdf(obj,q)
ans =2×10.1000 - 0.9000

入力引数

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確率分布名。次の表のいずれかの確率分布名を指定します。

name 分布 入力パラメーターA 入力パラメーターB 入力パラメーターC 入力パラメーターD
'Beta' ベータ分布 1 番目の形状パラメーター a 2 番目の形状パラメーター b 該当なし 該当なし
'Binomial' 二項分布 試行回数 n 各試行の成功確率 p 該当なし 該当なし
'BirnbaumSaunders' バーンバウム・サンダース分布 スケール パラメーター β 形状パラメーター γ 該当なし 該当なし
'Burr' ブール型 XII 分布 スケール パラメーター α 1 番目の形状パラメーター c 2 番目の形状パラメーター k 該当なし
'Chisquare'または'chi2' カイ二乗分布 自由度 ν 該当なし 該当なし 該当なし
'Exponential' 指数分布 平均値 μ 該当なし 該当なし 該当なし
'Extreme Value'または'ev' 極値分布 位置パラメーター μ スケール パラメーター σ 該当なし 該当なし
'F' F 分布 分子の自由度ν1 分母の自由度ν2 該当なし 該当なし
'Gamma' ガンマ分布 形状パラメーター a スケール パラメーター b 該当なし 該当なし
'Generalized Extreme Value'または'gev' 一般化極値分布 形状パラメーター k スケール パラメーター σ 位置パラメーター μ 該当なし
'Generalized Pareto'または'gp' 一般化パレート分布 裾の指数 (形状) パラメーター k スケール パラメーター σ しきい値 (位置) パラメーター μ 該当なし
'Geometric' 幾何分布 確率パラメーター p 該当なし 該当なし 該当なし
'Half Normal'または'hn' 半正規分布 位置パラメーター μ スケール パラメーター σ 該当なし 該当なし
'Hypergeometric'または'hyge' 超幾何分布 母集団のサイズ m 母集団内で対象となる特徴をもつ項目の個数 k 抽出した標本の個数 n 該当なし
'InverseGaussian' 逆ガウス分布 スケール パラメーター μ 形状パラメーター λ 該当なし 該当なし
'Logistic' ロジスティック分布 平均値 μ スケール パラメーター σ 該当なし 該当なし
'LogLogistic' 対数ロジスティック分布 対数値の平均 μ 対数値のスケール パラメーター σ 該当なし 該当なし
'LogNormal' 対数正規分布 対数値の平均 μ 対数値の標準偏差 σ 該当なし 該当なし
'Loguniform' 対数一様分布 下限端点 (最小) a 上限端点 (最大) b 該当なし 該当なし
'Nakagami' 仲上分布 形状パラメーター μ スケール パラメーター ω 該当なし 該当なし
'Negative Binomial'または'nbin' 負の二項分布 成功回数 r 1 回の試行における成功確率 p 該当なし 該当なし
'Noncentral F'または'ncf' 非心 F 分布 分子の自由度ν1 分母の自由度ν2 非心度パラメーター δ 該当なし
'Noncentral t'または'nct' 非心 t 分布 自由度 ν 非心度パラメーター δ 該当なし 該当なし
'Noncentral Chi-square'または'ncx2' 非心カイ二乗分布 自由度 ν 非心度パラメーター δ 該当なし 該当なし
'Normal' 正規分布 平均値 μ 標準偏差 σ 該当なし 該当なし
'Poisson' ポアソン分布 平均値 λ 該当なし 該当なし 該当なし
'Rayleigh' レイリー分布 スケール パラメーター b 該当なし 該当なし 該当なし
'Rician' ライス分布 非心度パラメーター s スケール パラメーター σ 該当なし 該当なし
'Stable' 安定分布 1 番目の形状パラメーター α 2 番目の形状パラメーター β スケール パラメーター γ 位置パラメーター δ
'T' スチューデントの t 分布 自由度 ν 該当なし 該当なし 該当なし
'tLocationScale' t 位置-スケール分布 位置パラメーター μ スケール パラメーター σ 形状パラメーター ν 該当なし
'Uniform' 一様分布 (連続) 下限端点 (最小) a 上限端点 (最大) b 該当なし 該当なし
'Discrete Uniform'または'unid' 一様分布 (離散) 最大観測可能値 n 該当なし 該当なし 該当なし
'Weibull'または'wbl' ワイブル分布 スケール パラメーター a 形状パラメーター b 該当なし 該当なし

例:'Normal'

cdf を評価する値。スカラー値またはスカラー値の配列を指定します。

入力引数xABCおよびDの 1 つ以上が配列である場合、配列のサイズは同じでなければなりません。この場合、cdfは配列入力と同じサイズの定数配列に各スカラー入力を拡張します。各分布のABCおよびDの定義については、nameを参照してください。

例:[0.1,0.25,0.5,0.75,0.9]

データ型:single|double

1 番目の確率分布パラメーター。スカラー値またはスカラー値の配列を指定します。

入力引数xABCおよびDの 1 つ以上が配列である場合、配列のサイズは同じでなければなりません。この場合、cdfは配列入力と同じサイズの定数配列に各スカラー入力を拡張します。各分布のABCおよびDの定義については、nameを参照してください。

データ型:single|double

2 番目の確率分布パラメーター。スカラー値またはスカラー値の配列を指定します。

入力引数xABCおよびDの 1 つ以上が配列である場合、配列のサイズは同じでなければなりません。この場合、cdfは配列入力と同じサイズの定数配列に各スカラー入力を拡張します。各分布のABCおよびDの定義については、nameを参照してください。

データ型:single|double

3 番目の確率分布パラメーター。スカラー値またはスカラー値の配列を指定します。

入力引数xABCおよびDの 1 つ以上が配列である場合、配列のサイズは同じでなければなりません。この場合、cdfは配列入力と同じサイズの定数配列に各スカラー入力を拡張します。各分布のABCおよびDの定義については、nameを参照してください。

データ型:single|double

4 番目の確率分布パラメーター。スカラー値またはスカラー値の配列を指定します。

入力引数xABCおよびDの 1 つ以上が配列である場合、配列のサイズは同じでなければなりません。この場合、cdfは配列入力と同じサイズの定数配列に各スカラー入力を拡張します。各分布のABCおよびDの定義については、nameを参照してください。

データ型:single|double

確率分布。次の表のいずれかの確率分布オブジェクトを指定します。

分布オブジェクト 確率分布オブジェクトを作成するための関数またはアプリ
BetaDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
BinomialDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
BirnbaumSaundersDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
BurrDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
ExponentialDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
ExtremeValueDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
GammaDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
GeneralizedExtremeValueDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
GeneralizedParetoDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
HalfNormalDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
InverseGaussianDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
KernelDistribution fitdistDistribution Fitter
LogisticDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
LoglogisticDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
LognormalDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
LoguniformDistribution makedist
MultinomialDistribution makedist
NakagamiDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
NegativeBinomialDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
NormalDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
裾が一般化パレート分布になっている区分的分布 paretotails
PiecewiseLinearDistribution makedist
PoissonDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
RayleighDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
RicianDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
StableDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
tLocationScaleDistribution makedistfitdistDistribution Fitter
TriangularDistribution makedist
UniformDistribution makedist
WeibullDistribution makedistfitdistDistribution Fitter

出力引数

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cdf の値。スカラー値またはスカラー値の配列として返されます。yは、必要なスカラー拡張後のxと同じサイズになります。yの各要素は、分布パラメーター (ABC、およびD) 内の対応する要素または確率分布オブジェクト (pd) によって指定される分布の cdf 値で、x内の対応する要素で評価されています。

代替機能

  • cdfは、名前nameによって指定された分布、または確率分布オブジェクトpdのいずれも受け入れる汎用関数です。正規分布の場合はnormcdf、二項分布の場合はbinocdfなど、分布特有の関数を使用する方が高速です。分布特有の関数の一覧については、サポートされている分布を参照してください。

  • 確率分布の累積分布関数 (cdf) または確率密度関数 (pdf) のプロットを対話的に作成するには、確率分布関数アプリを使用します。

拡張機能

バージョン履歴

R2006a より前に導入